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思わぬ保険の落とし穴 医療保険編

何年か前、私の知人が入院しました。一度は回復したものの色々な合併症を引き起こし、何度か手術や入退院を繰り返さなくてはいけなくなりました。私も入院と聞くたび御見舞に駆けつけていたのですが、回数を重ねるごとにある事に気がついたのです。
知人というのはある会社の営業課長。会社関係や友人関係などお見舞いに訪れる人も多かったので最初の入院は特別室でした。「いつも忙しいので休養と思ってホテル気分ですよ」なんてご本人も奥様も明るく冗談を言われていたんですが、二回目の入院では四人部屋に、三回目以降は大部屋にと入院するたびに部屋のランクがどんどん下がっていったのです。奥様の表情も何ともぎこちなくなってしまい、お見舞いにあがるのはご迷惑だったのかなと思っていると、奥様から意外な事実を告げられました。入院してるのに、あてにしていた保険の給付金が出なくてこの先どうなるのか不安だ、ということなんです。
入院にかかる費用が想像以上にかさんで手持ちのお金がみるみる減っていったそうです。確かこの方は通販で医療保険に入っておられたはず、と思い聞いてみると、思いも寄らない回答が返ってきました。最初の入院では満足な入院給付金を受け取れたのですが、途中からは受け取れなかったと言う事でした。なぜこんな事が起きるのでしょうか?

実はこの方が契約されていた医療保険は一入院60日型と言われるタイプでした。では、この60日型とは一体どういう意味なのでしょう。医療保険には一入院の定義、と言うものが存在します。同じ病気か医学上重要な関係がある原因で発症する病気で入退院を繰り返した場合、一度退院してから180日を経過しなければ一回の入院とみなされてしまいます。最近は入院日数が短くなっているとか、そう長い間病院には置いてくれないとか聞かれたことがあると思います。しかし保険では、一回ごとの入院日数は短くても再度入院した場合は、前の入院から180日経っていないと一回の入院とカウントされてしまうのです。前出の60日型で例えると、退院してから半年経っていないと合計60日分までしか給付金を払わないですよ、と言う意味なのです。
結局私の知人は治療が終了するまでに4回入院をしました。ですが、保険会社は「最後の入院から180日以上経過していない」のでそれら全てを1入院として計算し、60日分しか給付金を受け取れなかったのです。

例えばガンの場合、再発の危険性が高く入退院を繰り返すことがあります。このケースでは大腸ガンで60日間入院されました。退院して2ヶ月後に今度は60日間再入院されたとします。普通に考えれば120日分の入院給付金が受け取れそうな気がしますが、この場合60日型だったので、最初の入院時は給付金を受け取れたのですが、二回目以降は受け取れませんでした。しかも、この方がそのまた2ヶ月後に60日入院したとするとどうでしょう?やはり最後の入院から180日以上経過しないと新たな入院とは認めてくれないので、この場合もまた給付金を受け取れません。

ほんの数日間、短期間の入院ならば預貯金でまかなえることもあり生活設計には大きな打撃とはならないと思います。しかし長くかかる病気、大病をしたときには経済的に大打撃をうけ、将来の夢や計画も見直さなければいけなくなることがほとんどです。
そんないざという時に備える医療保険として、保険会社によっては60日型のほかに120日型、365日型、730日型と言うタイプの保険もあります。60日型で入院日額1万円の保険に加入していたとすれば、簡単に言い換えると一回の入院保障額が60万円の保険に加入していることになります。120日型では120万円の保障ということになりますね。では、仮に120日型の場合、月々支払う保険料は倍額になるのでしょうか?死亡時の生命保険の場合は倍額近く払うケースは多々ありますが、医療保険についてはその限りではありません。
某保険会社の終身医療保険(保障が一生涯のタイプ)で「男性40歳・入院日額1万円・手術費用最高40万円の保険」の場合、60日型タイプが月々約4600円、120日型が約5400円、365日型が約6400円、730日型に至っては約6750円程度の保険料で済むのです。つまり、60万円の保険が4600円、120万円の保険が5400円です。12倍どころか、倍額にすら届いていませんよね。365万円の保険は6400円で、つまり60日型に比べて6倍もの保障を僅か1.4倍の保険料で、しかも730万円(60日型の12倍以上です)の保険が6750円…!365万円の保険にプラス350円なのです。とは言え、保障が手厚くなると必然的に月々の負担も増えるため色々な保険会社の商品から自分に最も適したタイプを選びましょう。

あなた、もしくはあなたのご家族が加入している医療保険や医療特約は何日型ですか?いざという時あわてないために、もう一度保険証券や設計書を見直してみて下さい。保険証券や設計書の見方が解らない場合は、いつでもお問い合せ下さい。あなたの保障内容をしっかりと精査しアドバイスさせて頂いております。